Riggle, Nick. 2020. “Transformative Expression.” まとめ

次の論文を(少々詳しめに)まとめました。

Riggle, N. (2020) “Transformative Expression” in Lambert, E. & J. Schwenkler (eds.) Becoming Someone New: Essays on Transformative Experience, Choice, and Change, OUP, pp. 162-81.

こちらのNotionのリンクからご覧ください。

www.notion.so

 

論文について

先月と今月、変容的経験*1についての論文集、Lambert, E. & J. Schwenkler (eds.) (2020) Becoming Someone Newを扱う某🧛‍♂️研究会に参加しました。 

 

私の担当した第9章「変容的表現」には、多くの論点が盛り込まれています。例えば、自己表現に関わるパラドックスの解決、変容的表現の定義、形式主義でも快楽主義でもカバーできない美の説明、などなど。ただ正直にいうと、欲張りすぎでそれぞれの議論が中途半端になっているのでは、と私自身あまり面白がれなかったので、発表資料を公開するのはやめておいたのでした。

 

ただその後別の某会で、「分析系の研究者が参加型アートにも言及している論文として珍しく、その点でまとめを公開することには意義があるのでは」と背中を押していただいたので、公開することにしました。(先に申し上げたように、論点が多いので、レジュメをざっと見てから本文に進むのもよいと思います。)

 

2021年も面白い論文があったら継続的に共有していこうと思います。それではよいお年を。

 

補足等

*1:L・A・ポールが今夜ヴァンパイアになる前に―分析的実存哲学入門―』において提唱しましたが、そもそもこの著作の原題はTransformative Experienceでした。